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美しい顔 [読んだ本]




東日本大震災の避難所で、
健気な被害者のアイコンとして選ばれ、
自らアイコンになることを選択し、
その役割に依存していく少女の一人称で語られる物語を
10回目の311に読む。

読書メーターの震災文学から漏れた
群像新人文学賞受賞作にして芥川賞候補作。
実は受賞すると思っていた傑作よ、誰憚ることなく言います。
ヲマエ文学なんかわからんだろう、嗤われてもいいから。

当時の「群像」が手元に無いので比較はできないが、
特に印象は変わってはいない。

唯一の欠点は、カッコ良すぎる奥さん。
終盤デウス・エクス・マキナーの様な活躍を見せるところは
今回読み飛ばした。
しかし「過去」を語る件は圧巻。

当時と状況は些か異なるが、
社会が混沌とする今こそ読まれるべき作品かと。

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